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2010年10月30日 (土)

桜山、勘定所構想の試算(超概算)をして見ました

盛岡の桜山問題。ツイッターでは商店街側に疑問を提示することすら許されませんでしたが、掲示板の方では比較的冷静に双方の問題点を検証する動きがあると聞いて救われた感があります。日本でのツイッターは新しいツールなので、初期のパソコン通信の様な文字によるコミュニケーションの不全が起きているのかもしれませんね。

桜山問題には二度と触れないつもりでしたが、冷静な議論をしている方々に向けての意見の提示は細々と再開しようと思います。
桜山に関しては年に数回しか行かないライトユーザーですが、残せるものなら残したいというのは確かですので…

以上、前ふりでした。

今朝の新聞によれば、市役所側は桜山問題について地区との協議機関を設置する方針らしいです。

もっとも…

    ・史跡盛岡城跡保存管理計画の委員会とは別組織

年度内にはこだわらない、としていますが協議機関が紛糾する間に計画の策定はゆっくりとでも粛々と進めます、が腹の内?

    ・市と桜山神社、一般地権者、商店主ら地元関係者20人程度を想定

各種の専門家を内部に抱え込む大きな組織である市役所が圧倒的に有利な立場ですよね。
桜山以外にも古い街並みが残っている地区はあります。街並みの整備は観光振興にもかかわってきます。それは回りまわって市全体の経済にも影響する話です。市民全体に影響する話なのですから、知識面(特に法知識)で公平にするために商店街、地権者側に弁護士など助言をする人の参加も必要では?

       

と、疑問が残ることは残るんですよね~。

商店街側が自分たちの利益を要求する(商業地域指定云々はまさにそれだと考えています。前に記事で検討してみましたが建ぺい率制限を緩めるなら他にもっといいものがあると思うんですよね。商業地域指定は街並みを守るには不利となる部分も強くて両刃の刃、見方によっては己に刃を向けるだけだと思うのです。)のではなく、市の構想に対して「商店街を残すことがどれだけ市民全体に対して価値があることなのか」ということを客観的に示す努力をしないと既得権の確立を目指した我欲の抗争としか見てもらえないでしょうね。

特に、区画整理(盛南地区では田畑が商業地域や宅地にされ、代々農業をしてきた人たちはまさしく生活の手法を奪われたわけです。保証金は得たにしても、市全体の為にと悔しい思いをかみ殺して受け入れた方は多いでしょうね。)や道路拡幅で立ち退きを余儀なくされた方々からみれば「なぜ、桜山地区だけ…」という思いは抱かざるを得ないのではないでしょうか。

以上、新聞記事の情報が入って来たので追加の前ふり、その2でした。この後が今回の主題です。

【勘定所構想について、一部費用の大まかな試算と検証】

市の構想案が費用試算やそれによる正負の影響を検討した結果の物であればその中身について検討しようと思っていたのですが、検討していないとのことでした。

そこで、市役所の資料に基づき一部だけですが費用の試算をしてみました。

盛岡城の土塁(今回問題となっている部分)の寸法等資料、今回は見つけられませんでした。その為、現存するほかの土塁を参考にします。

参考にした土塁について、各地域の教育委員会などによる説明文から寸法に係わる部分を転記します。

【吉田家土塁(群馬県甘楽町)】

  現存する西土塁は、長さ66.5m、土塁の下幅8~8.5m、上幅2.2~2.6m、高さ2.5~ 2.7m。西濠の長さ約80m、濠幅は5.7~6.8m。
  北土塁の長さ約35m、規模は西土塁と同様であるが、東に向かって削平率が多い。北濠の長さ約50m、濠幅は7~10m。
 東土塁は長さ約10m、幅約5m、高さ2~2.5m。
補記:元々は上野城と呼ばれた館の遺跡とのことです


【小牧山(愛知県)の場合】

土塁は、各所で断ち割りを行ない、築造方法を調査した。上部が削平されており、下部の状況しか確認できなかった所もあるが、全体に共通していることは、最初に表面を硬く締めた整地面を作った上に、盛り土となる土を積み上げて土塁を築いている点である。整地土は灰色土、褐灰色土で、厚さは 10~30cmである。

積土は、概して、黒色土、灰色土、褐灰色土が下層に、上層には黄色粘質土、橙色粘質土、白色粘質土などの地山の土が積まれており、版築は行なわれていない。積土の傾斜は、内側から外側に下がる方向に積まれているところ、下層が内側から外側へ、上層がその逆になっているところがみられた。

土塁の高さは、帯曲輪側では、土塁際から現在の土塁頂部までは2.5~3m、堀側では、底から土塁頂部までは5.5~6m と推定された。土塁の傾斜角は、外側は40~45度である。土塁幅は外側に面する部分は10m程、SD01の北側では5~5.5mを測る。

補記:豊臣、徳川の衝突した小牧長久手の合戦、その舞台となった小牧山の土塁発掘調査からです。盛岡城築城と時期は比較的近いと考えていいと思います。となると、盛岡城の土塁も似ているかも?


これらの資料から、土塁の幅は下部で9m(約5間)上部で2.7m(約1間半)、高さは3m(約10尺)、堀側の角度は45度と想定しました。

Photo


市の説明では正確な再現をしようとすると地区が閉鎖的(防御施設だから当たり前ですが…)になるので高さなどは史実とは違うものにすることを検討している、とのことでした。
が、本物ではない上に大きさなどの形も違うとあれば、ただでさえ少ない魅力がさらに落ちると考え、この試算では想定した寸法そのままで計算してみます。

Photo_2

桜山地区の地図(基盤地図2500より)です。これに市の資料を基に想定した土塁を書き加えてみます。

Photo_3

東西(画像でいえば右左)とも中心部分で長さを図るとそれぞれ100m強でした。(地図画像を実寸相当まで拡大する際の誤差は当然あります。そういうレベルで試算をしています)

想定した断面の面積はおよそ17.6平方メートルでした。
体積を計算すると東西合わせておよそ3600立方メートルとなりました。

土を盛っただけでは雨の日に周辺がひどいことになりますし、雨にさらされて削られるというのも困ります。そこで、表面緑化の為に表層20cmは植樹緑化用の土にするものと仮定しました。

_

この様に分けると、盛土の芯になる部分の体積がおよそ3130立方メートル、表面の緑化部分の体積がおよそ470立方メートルとなりました。

2009年冬号なので少々古いですが、「建築施工単価」という本から盛土工事の単価を調べました。重機を使った盛土で1立方メートル当たり¥750。これは200立方メートルを超えるような工事で土代やいわゆるゼネコンの経費は入っていません。

工事規模は十分ですが、街の中心部である上に史跡の保護をしながらの作業になることから通常よりも手間や工期は大幅に伸びると思われます。そのため通常の2倍の単価を想定してみます。

すると、
    3600(立方)×¥1500=¥540万
となります。

土代が含まれていませんからそれを加算します。単価は北海道開発局の単価を使いました。

    芯の部分(盛土用土砂) :3130(立方)×¥ 480=約¥150万
    表面の部分(植樹用客土): 470(立方)×¥2820=約¥130万

ここまでの合計は約¥820万。これにゼネコンの経費、土砂の輸送費が加わります。もちろん、土塁となる部分の整地など下準備の費用も。それらを含めるとこの倍では済まないのではないでしょうか?

次に勘定所(風)の費用を試算してみます。

どのような建築にするかも霧の中なので詳しい検討はもともと不可能です。
無理を承知で考えると、材料や工法といった点でお寺や神社の建築費用が参考になるのではないかと思います。

そこで、次の金額(寺院・神社のコンサルティング会社のコンサルティング事例に出ていたもの)

『本堂の老朽化による新築工事。7間四面木造入母屋造り、チーク材仕様。設計事務所監修により、地元工務店による施工。1億4.800万円の見積り提示。』

これを基準に考えてみます。

その為に建物の規模を想定します。
史実での勘定所は建物の構造や規模の資料は見当たりません(この辺りは市も資料が無いことを認めています)が、市の配布資料を見ると勘定所に相当する敷地は県庁側の堀の際から商店街を越え、道路を渡り、桜山神社の境内まで至る広い範囲だったようです。(藩の運営実務を司る現在の県庁に相当する部署ですから大きくて当たり前かもしれませんね)

ですから、必然的に史実とは規模の面で大きく異なるものになります。で、作るとしたらどのくらいの規模が必要かです。

市の構想では、「観光案内」「土産物販売」「飲食」といった複数の機能を持たせたいようです。となると、それなりの大きさが必要になります。

このくらいの規模は必要かな?と考えた規模を地図上に青い斜線で塗りつぶしてみました。(位置は適当です。現在の建物に合わせて書いた方がイメージしやすいだろうというのもあります)

Photo_4

想定する面積は約740平方メートルになりました。

これに想定した基準金額を当てはめてみます。

…と、その前に。基準金額についても少し検討します。

1.建て替え工事なので既存本堂の撤去費用も入っているはず

木造建築の撤去費用をやはり「建築施工単価」で調べました。高めに見積もっても1平方メートル当たり¥4200あればよさそうでした。それと面積を掛け合わせると約¥70万。撤去費用の占める割合は小さく無視してよさそうです。

 

2.建具の豪華さは差し引かなくていいのか?

お寺さんの場合、宗教施設ですから金ぴかの仏具など高価な品の費用が含まれているはずです。
ただ、勘定所はお城中核に入って最初に目にすることになる建物ですから華美ではなくとも極端に質素なつくりにはなっていなかったはずです。今回の構想にあたっても観光向けの施設であることを考えるとあまり簡素にはできないと思います。また、史跡の上で作ることによる制約からコストが上がるとも思われます。

 

1、2を総合して、私のヤマ勘ですが少し差し引いて8掛け弱の1億1千万で計算してみます。

7間四方を平方メートル単位にすると約160平方メートル弱となります。

この面積で先に想定した約740平方メートルを割り、1億1千万をかけると……

およそ5億1千万とでました。

実際にはお寺の本堂よりも規模が大きいことでもう少し安くできると思いますが巨額ですね。
移転補償費とか民有地となっている部分の買い上げ(もしくは賃料)を加えていくとどこまで膨らむのか見当もつきません。

とりあえず、ここまでで試算した土塁と勘定所(風)の費用だけで5億2千万弱です。

これを観光客の増加で取り戻せるものでしょうか?

単純な計算ミスに気がつかないまま記述を続けていたのでその部分は一度削除します。
ご指摘頂いたkubotayaさんに感謝申し上げます。
…徹夜で書いたときはちゃんとねたあとに再確認しないとダメですね…反省…


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コメント

はじめまして。桜山関連の記事拝見させていただき
まとめサイトからリンクさせていただいております。

計算の数字について確認させてください。
>5億2千万を2万で割ると、2億6千万人弱必要です。
計算間違いで2万6千人ではないでしょうか?

>年間でおよそ470万人
なら、そのなかの約0.5%(約200人に1人)で
2万3500人くらいになるので
1年で元が取れそうですがこの計画には反対ですね。

ご指摘有難うございます。
ご指摘のとおり単純に計算ミスをしてそのまま書き進めるというポカです。
その部分は一時削除しておきます。
徹夜の時は寝た後で見なおさないとダメですね。反省です。

元が取れるかどうか、という点については掛かったコストを取り戻せるだけの誘客効果があるかどうか、に左右されると思います。

観光客数が増えなければただの損失ですね。
そこまで増えるかは……ゴニョゴニョ…

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